前回に引き続き、偏ったボードの戦略です。
偏り方にもいろいろありますが、今回は、フロップのモノトーンボード戦略について解説していきたいと思います。
ただし、テキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了承ください。
その他のフロップ戦略を見たい方は、こちらの記事を参照してください。
取り扱うボード
ボード
ここで取り扱うモノトーンボードとは、上のような1種類のスーツ(マーク)だけで固まったボードのことです。
ボード(扱わない)
ボード(扱わない)
また、モノトーンでもストレートフラッシュの連携が強い上のようなボードは、別の機会に取り上げるものとし、ここでは取り扱いません。
ボード(扱う)
ストレートフラッシュの連携が弱い上のような2ギャップ形までは、取り扱うものとします。
基本的な考え方
ボード
自分の手札
相手の手札
ボードだけで3フラッシュがあるので、上のように手札の2枚を足すことにより、フラッシュを完成させることが可能です。
ただし、それがナッツフラッシュ(一番強いフラッシュ)ではない場合、例のような、より強いフラッシュドロー(リーチ)に捲られる可能性もあります。
ボード
手札
上のようなトップペアは、ボードの影響で弱体化しているものの、まだ戦うことができます。
ただし、ベットに関しては、ドライボードの時と比べて控えめでなくてはなりません。
ハンド別戦略
ハンド別に戦略を解説していきます。
ただし、ワンペアかつフラッシュドロー(リーチ)などの複合ハンドについては、全てを解説するとキリがありませんので、それぞれの戦略よりも少し強くなっている感じで捉えてください。
ロイヤルフラッシュまたはストレートフラッシュ
ベット基準
何回でもレイズして構いません。
4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
フラッシュ(ランク11以上)
ボード
手札
ランク11以上というのは、ナッツフラッシュをランク14として数えたランクです。
J 以上の場合だけでなく、上のようなナッツフラッシュが K の場合の T(10)フラッシュもランク11です。
ベット基準
何回でもレイズして構いません。
4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
フラッシュ(ランク10以下)
ベット基準
2ベットまでレイズします。
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
ストレートかつストレートフラッシュドロー(ランク13以上)
ボード
手札
滅多に発生しませんが、上のような形です。
ベット基準
2ベットまでレイズします。
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
ストレート
ストレートが完成していても、フラッシュには逆転できませんので、控えめにベットします。
ベット基準
残り4人以上の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無く、プリフロップレイザーチェック済みかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。
残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット、主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。
コール&フォールド基準
追加する金額が1ベット分までならコールします。
スリーカード
その場でフラッシュに負けていても、フルハウスを作って逆転する可能性があるので、ストレートよりも思い切ってベットします。
ベット基準
2ベットまでレイズします。
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
ツーペア
フラッシュに対してフルハウスで逆転の可能性があるとはいえ、確率が低いので、ストレートと同じく控えめにベットします。
ベット基準
残り4人以上の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無く、プリフロップレイザーチェック済みかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。
残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット、主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。
コール&フォールド基準
追加する金額が1ベット分までならコールします。
ポットの金額が追加する金額の10倍以上あるなら2ベット分までコールします。
フラッシュドロー(ランク14)
ランク14は、ナッツフラッシュドロー(リーチ)です。
ベット基準
プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。
主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。
ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。
コール&フォールド基準
追加する金額が2ベット分までならコールします。
フラッシュドロー(ランク13)
ランク13は、2番目に強い(セカンドナッツ)フラッシュドローです。
ベット基準
残り4人以上の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無く、プリフロップレイザーチェック済みかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。
残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット、主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。
コール&フォールド基準
追加する金額が1ベット分までならコールします。
トップペアまたはオーバーペア
細分化しないといけないハンドなのですが、1ページに収まり切りませんので、一例だけを取り上げます。
ボード
手札
ドライボードであれば、2ベットできる上のようなハンドでも極力控えめでなければなりません。
また、相手からの2ベット以上は、フラッシュである可能性が高いため、コールも控えめに抑えておきましょう。
ベット基準(上の例の場合)
上の例では、
残り4人以上の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有り、相手の未チェック1人以下なら1ベットします。
残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りならば1ベット、3ベット主導権有りか相手2ベット主導権無しならば、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。
コール&フォールド基準(上の例の場合)
上の例では、
残り4人以上の場合は、1ベットまでコールします。
残り3人以下の場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。
オープンエンドストレートドローまたはダブルガットショット
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
1ベットまでコールします。
フラッシュドロー(ランク12)
フラッシュが完成しても負ける可能性があるので要注意です。
ベット基準
残り4人以上の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有り、相手の未チェック1人以下なら1ベットします。
残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りならば1ベット、3ベット主導権有りか相手2ベット主導権無しならば、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。
コール&フォールド基準
残り4人以上の場合は、ベットまたはレイズされた時点で降ります。
残り3人の場合は、ベット条件を満たしているなら1ベットまでコールします。
残り2人の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。
フラッシュドロー(ランク11~10)
ベット基準
残り3人以下かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。
コール&フォールド基準
残り3人以上の場合は、ベットまたはレイズされた時点で降ります。
残り2人の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
フラッシュドロー(ランク9~8)
ベット基準
残り3人以下かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。
コール&フォールド基準
残り3人以上の場合は、ベットまたはレイズされた時点で降ります。
残り2人の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットまでコールします。
フラッシュドロー(ランク7以下)
ベット基準
残り2人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。
コール&フォールド基準
ベットまたはレイズされた時点で降ります。
セカンドペア
ベット基準
残り2人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。
コール&フォールド基準
ベットまたはレイズされた時点で降ります。
その他価値の低いハンド
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
ベットされた時点で降ります。
まとめ
モノトーンボードは、フロップでいきなりフラッシュができる可能性のあるボードです。
低い数字のフラッシュができると、逆転を恐れてベットを控えたくなりますが、微妙な数字のフラッシュドロー(リーチ)に不利なコールをさせたり、降りさせる意味でもしっかりベットしましょう。
また、トップペアなどのボードにより弱体化したハンドでは、極力控えめに立ち回り、相手のレイズを誘発するようなベットは避けましょう。
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