フロップの 3SF ボード戦略

リミットホールデム戦略
スポンサーリンク

今回から再び偏ったボードの戦略に戻り、フロップの 3SF ボード戦略について解説していきたいと思います。

3SF ボードとは、3枚のストレートフラッシュがあるボードのことです。
ここでは、0~1 ギャップ形(同スーツの 567、568 など)のみを扱います。

頻出するボードではありませんが、ペア系ハンドの弱体化が甚だしいため、注意喚起する意味でも覚えておいて損の無い戦略です。

ただし、テキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了承ください。

 

その他のフロップ戦略を見たい方は、こちらの記事を参照してください。

フロップの基本戦略
テキサスホールデムでボードにカードが3枚出された第2ラウンドをフロップといいます。 手札とボードの組み合わせで戦略を考えていくことになりますので、プリフロップ(手札2枚のみの第1ラウンド)のように単純明快というわけにはいきません。 ただし、...
フロップのペアボード戦略
フロップの基本戦略記事を見た方は、偏りの少ないボードでは概ね上手く打てるようになったことと思います。 しかしながら、フロップで出てきた3枚のカードが常にバラバラとは限りません。 そこで今回は、フロップのペアボード戦略について解説していきたい...
フロップのスリーカードボード戦略
今回は、フロップのスリーカードボード戦略について解説していきたいと思います。 ただし、フロップでボードにスリーカードができるなんてことは滅多にないため、この戦略が多少下手だとしても、収支に対する影響は僅かでしょう。 また、このボードに関して...
フロップの2ギャップボード戦略
今回は、フロップの 3ST ボード戦略の一種である、2ギャップボード戦略について解説していきたいと思います。 フロップの2ギャップボードとは、579 や QKA など1枚のカードを足すだけでガットショットはできるが、オープンエンドストレート...
フロップの 0~1 ギャップボード戦略
今回は、前回の最初に触れたフロップの 3ST ボード戦略の一種である、0~1 ギャップボード戦略について解説していきたいと思います。 フロップの 0~1 ギャップボードとは、567や578など隙間が1個以内かつ1枚のカードを足すだけでオープ...
フロップのモノトーンボード戦略
前回に引き続き、偏ったボードの戦略です。 偏り方にもいろいろありますが、今回は、フロップのモノトーンボード戦略について解説していきたいと思います。 モノトーンボードとは、1種類のスーツ(マーク)だけで固まったボードのことで、フロップでは、3...

 

取り扱うボード

 

ボード(扱う)

ボード(扱う)

ここで取り扱う 3SF ボードとは、上のような隙間が1個以内かつ1枚のカードを足すだけでオープンエンドストレートフラッシュドロー(リーチ)ができるボードのことです。

ボード(扱わない)

ただし、ストレートフラッシュの連携が弱い上のような2ギャップ形は、モノトーンボードの方に含めるものとし、ここでは取り扱いません。

フロップのモノトーンボード戦略
前回に引き続き、偏ったボードの戦略です。 偏り方にもいろいろありますが、今回は、フロップのモノトーンボード戦略について解説していきたいと思います。 モノトーンボードとは、1種類のスーツ(マーク)だけで固まったボードのことで、フロップでは、3...

 

基本的な考え方

 

ボード

自分の手札

相手の手札

モノトーンボードでは、ベリーストロングハンドであった上のようなフラッシュも、相手の手札によっては、ストレートフラッシュを作られる可能性が少しあるため、ストロングハンドまで評価が落ちます。

ボード

 

手札

 

上のようなオーバーペアでも、ボードによる弱体化が甚だしいため、ベットもコールも条件がかなり厳しくなります。

スーパーウェットなボードでは、ドライボードの時と比べて極力控えめに立ち回るほかありません。

フラッシュやストレートのドロー(リーチ)ができやすいボードを「ウェットボード」、反対にできにくいボードを「ドライボード」といいます。
スポンサーリンク

 

ハンド別戦略

 

ハンド別に戦略を解説していきます。

ただし、ワンペアかつフラッシュドロー(リーチ)などの複合ハンドについては、全てを解説するとキリがありませんので、それぞれの戦略よりも少し強くなっている感じで捉えてください。

 

ロイヤルフラッシュまたはストレートフラッシュ

ベット基準

何回でもレイズして構いません。

4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

フラッシュ(ランク12以上)

ボード

  

手札

 

ランク12以上というのは、ナッツフラッシュをランク14として数えたランクです。

Q 以上の場合だけでなく、上のような場合の 9フラッシュもランク12です。

ベット基準

何回でもレイズして構いません。

4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

フラッシュ(ランク11~10)

ベット基準

2ベットまでレイズします。

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

フラッシュ(ランク9以下)

ベット基準

プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。

主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。

コール&フォールド基準

追加する金額が2ベット分までならコールします。

 

ストレート(ミドルハイ以上)かつストレートフラッシュドロー(ランク13以上)

ボード

手札

滅多に発生しませんが、上のような形です。

ストレートのハンド評価については、こちらの記事を参照してください。

ストレートのハンド評価
フロップの 3ST ボード戦略を解説する前に、ストレートのハンド評価を知っていただく必要があったため、今回この記事を書くことにしました。 3ST ボードとは、3枚ストレート(345, 457, 579 など)になっているボードのことです。 ...

ベット基準

2ベットまでレイズします。

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ストレート(ミドルロー)かつストレートフラッシュドロー(ランク13以上)

ベット基準

プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。

主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。

コール&フォールド基準

追加する金額が2ベット分までならコールします。

スポンサーリンク

 

ストレート(ミドルロー以上)

ベット基準

残り4人以上の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無く、プリフロップレイザーチェック済みかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

ストレート(ボトムエンド)

ベット基準

残り3人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り2人かつプリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

残り4人以上の場合は、1ベットまでコールします。

残り3人以下の場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

スリーカード

ベット基準

プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。

主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。

コール&フォールド基準

追加する金額が2ベット分までならコールします。

 

ツーペア

ベット基準

残り3人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り2人かつプリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

残り4人以上の場合は、1ベットまでコールします。

残り3人以下の場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

フラッシュドロー(ランク14)

ランク14は、ナッツフラッシュドロー(リーチ)です。

ベット基準

残り4人以上の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無く、プリフロップレイザーチェック済みかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

フラッシュドロー(ランク13)

ランク13は、2番目に強い(セカンドナッツ)フラッシュドローです。

ベット基準

残り3人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り2人かつプリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

残り4人以上の場合は、1ベットまでコールします。

残り3人以下の場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。

スポンサーリンク

 

トップペアまたはオーバーペア

細分化しないといけないハンドなのですが、1ページに収まり切りませんので、一例だけを取り上げます。

ボード

 

手札

 

ドライボードであれば、余裕でベットできる上のようなハンドでも極力控えめでなければなりません。

また、相手からの2ベット以上は、フラッシュである可能性が高いため、コールは、条件が良くても1ベットまでが限界でしょう。

ベット基準(上の例の場合)

上の例では、

残り3人以下かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準(上の例の場合)

上の例では、

残り3人以上の場合は、ベットまたはレイズされた時点で降ります。

残り2人の場合は、1ベットまでコールします。

 

フラッシュドロー(ランク12~11)

ベット基準

残り3人以下かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準

残り3人以上の場合は、ベットまたはレイズされた時点で降ります。

残り2人の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

 

フラッシュドロー(ランク10)

ベット基準

残り2人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

ベットまたはレイズされた時点で降ります。

 

これらより価値の低いハンド

ベット基準

ベットしません。

コール&フォールド基準

ベットされた時点で降ります。

 

まとめ

 

3SF ボードは、フロップでいきなりストレートフラッシュやフラッシュやストレートができる可能性のあるボードです。

そのため、不安要素があるハンドは全体的に弱体化しています。

それにもかかわらず、初心者が陥りがちなのがトップペアやオーバーペアをドライボードと同じようにベットしてしまうミスです。

たとえ現状ストレート以上の相手がいなかったとしても、ターン以降でボードにフラッシュやストレートのリーチができるカードは、たくさんあるということをしっかり心に留めておかなくてはいけません。

コメント