フロップの 0~1 ギャップボード戦略

リミットホールデム戦略
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今回は、前回の最初に触れたフロップの 3ST ボード戦略の一種である、0~1 ギャップボード戦略について解説していきたいと思います。

フロップの 0~1 ギャップボードとは、567や578など隙間が1個以内かつ1枚のカードを足すだけでオープンエンドストレートドロー(リーチ)ができるボードのことです。

ただし、テキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了承ください。

この記事を見るに当たり、前回の記事は必読ですので、まだ読まれていない方はどうぞ。

ストレートのハンド評価
フロップの 3ST ボード戦略を解説する前に、ストレートのハンド評価を知っていただく必要があったため、今回この記事を書くことにしました。 3ST ボードとは、3枚ストレート(345, 457, 579 など)になっているボードのことです。 ...

 

その他のフロップ戦略を見たい方は、こちらの記事を参照してください。

フロップの基本戦略
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取り扱うボード

 

ボード

ボード

ここで取り扱う 0~1 ギャップボードとは、上のような隙間が1個以内かつ1枚のカードを足すだけでオープンエンドストレートドローができるボードのことです。

ただし、ボードの同スーツ(マーク)は2枚までとします。

ボード(扱わない)

上のボードは、3連形になっていますが、端にくっついていてオープンエンドストレートドローができないため、2ギャップ形の扱いとなり、今回は取り扱いません。

 

基本的な考え方

 

ボード

自分の手札

相手の手札 A

相手の手札 B

ボードだけで3ストレートがあるので、上のような自分の手札とボードでストレートを完成させることが可能です。

ただし、それがナッツハンド(一番強いハンド)ではない場合、相手の手札 A のような、より上のストレートに負ける可能性が少しあります。

また、相手の手札 B のようなフラッシュドロー(リーチ)がいれば、現状では勝っていたとしても、捲られる可能性があります。

ボード

手札

 

上のようなトップペアは、ボードの影響で弱体化しているものの、まだ戦うことができます。

ただし、ベットに関しては、ドライボードの時と比べて控えめでなくてはなりません。

フラッシュやストレートのドロー(リーチ)ができやすいボードを「ウェットボード」、反対にできにくいボードを「ドライボード」といいます。
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ハンド別戦略

 

ハンド別に戦略を解説していきます。

ただし、ワンペアかつストレートドロー(リーチ)などの複合ハンドについては、全てを解説するとキリがありませんので、それぞれの戦略よりも少し強くなっている感じで捉えてください。

また、この記事の最初でも言いましたが、ストレート系のハンド評価(ハイエンド、ミドルハイ、ミドルロー、ボトムエンドなど)について理解していただくために、以下の前回記事は必読です。

ストレートのハンド評価
フロップの 3ST ボード戦略を解説する前に、ストレートのハンド評価を知っていただく必要があったため、今回この記事を書くことにしました。 3ST ボードとは、3枚ストレート(345, 457, 579 など)になっているボードのことです。 ...

 

ストレート(ミドルハイ以上)

ベット基準

何回でもレイズして構いません。

4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ストレート(ミドルロー)かつストレートフラッシュドロー

ベット基準

何回でもレイズして構いません。

4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ストレート(ミドルロー)

ベット基準

2ベットまでレイズします。

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ストレート(ボトムエンド)かつストレートフラッシュドロー

ベット基準

2ベットまでレイズします。

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ストレート(ボトムエンド)

ベット基準

プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。

主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。

コール&フォールド基準

追加する金額が2ベット分までならコールします。

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スリーカード

ベット基準

2ベットまでレイズします。

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ツーペア

ツーペアは、悪い条件が重ならなければ、おおむねストロングハンドです。

見るべき条件は、

  • ボードの何番目と何番目のカードがヒットしているか(1-2, 1-3, 2-3 の3通り)
  • ボードのギャップ数(0~1)
  • ある程度強い3枚フラッシュがあるかどうか

主にこの3点です。

以下で一例だけを取り上げます。

ボード

手札

ベット基準(上の例の場合)

上の例では、

プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。

主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。

コール&フォールド基準(上の例の場合)

上の例では、

追加する金額が2ベット分までならコールします。

 

フラッシュドロー

ベット基準

プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。

主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。

コール&フォールド基準

追加する金額が2ベット分までならコールします。

 

オープンエンドストレートドロー(手札2枚絡み)

ボードの関係上、基本的には手札1枚絡みになるのですが、まれに2枚絡みもできます。

具体的には、以下のような形です。

ボード

手札

基本的に上側2枚が手札の場合だと考えてください。

下側2枚が手札の場合はトラッシュ扱いですので、ここには含めず、オープンエンドストレートドロー(1枚絡み、ボトムエンド)と同じ戦略を取ってください。

ベット基準

プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば、2ベットまでレイズします。

主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

ただし、主導権者かつオリジナルレイザーのベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。

コール&フォールド基準

追加する金額が2ベット分までならコールします。

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オープンエンドストレートドロー(手札1枚絡み、ミドルロー以上)

ベット基準

残り4人以上の場合は、プリフロップで相手からの3ベット以上が無く、プリフロップレイザーチェック済みかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しか主導権有りならば1ベット主導権が無い場合は、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

オープンエンドストレートドロー(手札1枚絡み、ボトムエンド)

ベット基準

残り3人以下かつプリフロップでオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。

残り3人以下かつプリフロップでレイズ無しかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準

ベットまたはレイズされた時点で降ります。

 

トップペアまたはオーバーペア

細分化しないといけないハンドなのですが、1ページに収まり切りませんので、一例だけを取り上げます。

ボード

手札

ドライボードであれば、2ベットできる上のようなハンドでも極力控えめでなければなりません。

また、相手からの2ベット以上は、ストレートである可能性が高いため、コールも控えめに抑えておきましょう。

ベット基準(上の例の場合)

上の例では、

残り4人以上の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有り、相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りならば1ベット3ベット主導権有り相手2ベット主導権無しならば、プリフロップレイザーのチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準(上の例の場合)

上の例では、

残り4人以上の場合は、1ベットまでコールします。

残り3人以下の場合は、自分からベットしたなら、追加する金額が1ベット分までならコール、それ以外は1ベットまでコールします。

 

セカンドペア(ボード1ギャップ)

ベット基準

残り3人以下かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準

残り3人以上の場合は、ベットまたはレイズされた時点で降ります。

残り2人の場合は、1ベットまでコールします。

 

セカンドペア(ボード0ギャップ)

ベット基準

残り2人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

残り3人以上の場合は、ベットまたはレイズされた時点で降ります。

残り2人の場合は、1ベットまでコールします。

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サードペア以下のペア

ベット基準

残り2人かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

ベットまたはレイズされた時点で降ります。

 

ガットショット(手札2枚絡み)

細分化しないといけないハンドなのですが、1ページに収まり切りませんので、一例だけを取り上げます。

ボード

 

手札

基本的に上側2枚が手札の場合だと考えてください。

下側2枚が手札の場合は、ベットせず、相手からのベットには降りてください。

ベット基準(上の例の場合)

上の例では、

残り4人以上の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有り、相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り3人以下の場合は、プリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りならば1ベットします。

コール&フォールド基準(上の例の場合)

上の例では、

ポットオッズが8倍以上あるなら1ベットまでコールします。

ガットショットは通常10倍ですが、オーバーカードがあるため8倍になっています。

 

ガットショット(手札1枚絡み)

ストレート完成時、ミドルロー以上になる形のみだと思ってください。

ボトムエンド以下の完成形にしかならないものは、ベットせず、相手からのベットには降りてください。

ベット基準

残り2人かつビッグブラインド以外かつプリフロップでレイズ無しかオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。

残り2人かつビッグブラインドかつプリフロップでオリジナルレイザーの主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

ベットまたはレイズされた時点で降ります。

 

その他価値の低いハンド

タイトなプレイヤーが多い場で、オーバーカード + ある程度強い 3FL(3枚フラッシュ)を持っているならば、ガットショット(手札1枚絡み)と同じような戦略でもよいでしょう。

しかし、ガットショットができやすいボードでは、ルースなプレイヤーにコールされやすいため、多くの場合、ブラフは厳しいです。

ベット基準

ベットしません。

コール&フォールド基準

ベットされた時点で降ります。

 

まとめ

 

0~1 ギャップボードは、フロップでいきなりストレートができる可能性のあるボードです。

ボード上一番強いストレートでも、最終的にフラッシュ等に逆転される恐れがあるため、中途半端なベットをしがちですが、相手に不利なコールをさせる意味でもしっかりレイズしましょう。

また、トップペアなどのボードにより弱体化したハンドでは、極力控えめに立ち回り、相手のレイズを誘発するようなベットは避けましょう。

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