フロップの基本戦略

リミットホールデム戦略
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テキサスホールデムでボードにカードが3枚出された第2ラウンドをフロップといいます。

手札とボードの組み合わせで戦略を考えていくことになりますので、プリフロップ(手札2枚のみの第1ラウンド)のように単純明快というわけにはいきません。

ただし、全ての組み合わせを解説していきますと、1ページには収まりませんので、ここでは偏りの少ないボードだけをなるべく簡単に解説していきます。

ちなみにテキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、ほぼ活用できないことをご了承ください。

 

プリフロップ(第1ラウンド)の戦略から見たい方は、こちらの記事を参照してください。

プリフロップ戦略
テキサスホールデムで手札2枚だけの第1ラウンドをプリフロップといいます。 たった2枚ですが、ここでのベット行動で半分くらいの方向性が決まるので、手札ごとにどうするかを決めておかなくてはいけません。 しかし、とりわけ初心者は、「まだ手札が2枚...

 

取り扱うボード

 

この後の解説は、偏りの少ない以下のようなボードのみを扱っているものとして見てください。

ボード

  1. 同じ数字のカードが無い
  2. 同じスーツ(マーク)のカードが2枚以下
  3. ストレートの連携が2枚以下

逆に言えば、スリーカードボードやワンペアボード、スリーフラッシュボード(同じマーク3枚)やスリーストレートボード(567、568、579など)は、扱わないということです。

偏りの少ないボードは簡単な基本戦略通りにベットできる反面、偏ったボードはベットの仕方がそれぞれ異なるためです。

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ハンド評価別基本戦略

 

それぞれのハンドに大まかな評価を与えてベット基準を分かりやすくします。

各ハンド評価のベット基準は以下の通りです。

 

モンスター

怪物級に強い最高クラスのハンドです。

恐れず突き進んでいきましょう!

ベット基準

何回でもレイズして構いません。

4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ベリーストロング

とても強いハンドを握っており、かなり優位に立っています。

自分の手を守るため、積極的にいきましょう。

ベット基準

2ベットまでレイズできます。

これよりも多くアップするのはやりすぎです。

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ストロング

そこそこ強いハンドを握っていますが、ときどき負けます。

主導権を持っていれば、優位に戦えるでしょう。

ベット基準

プリフロップレイズ無しまたは最終レイザー(主導権あり)であれば、1ベットまたは2ベットレイズまでできます。

2ベットまでか、1ベットまでかは手によります。

コール&フォールド基準

追加する金額が1ベット分または2ベット分までならコールできます。

2ベット分までか、1ベット分までかは手によります。

現在の最高ベット - 自分がすでに出している金額 = 追加する金額です。

 

マージナル

勝ったり、負けたりのハンドです。

条件の良い時にベットすれば、相手を追いだせるかもしれません。

ベット基準

残り人数3人以下かつプリフロップレイズ無しまたは最終レイザー(主導権あり)であれば、1ベットできます。

コール&フォールド基準

手によって様々ですが、オッズに従ってコールするか、ベットされた時点で降りる手が多いです。

残り人数2人の時は、1ベットされてもコールする場合があります。

オッズについては、こちらの記事を参照してください。

ポーカーのオッズとアウツ
微妙なハンドでの判断を決めるうえで大事なのがオッズとアウツです。 今回は、オッズとアウツとは何なのか?を具体的な例から解説していきます。 ちなみにテキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了...

 

プアまたはトラッシュ

弱いまたは全く価値の無いハンドを握っています。

相手を降ろして勝つ目的以外のベットはしない方がよいでしょう。

ベット基準

残り人数2人かつプリフロップレイズ無しまたは最終レイザー(主導権あり)であれば、1ベットできます。

コール&フォールド基準

オッズがあればそれに従ってコールしますが、無ければベットされた時点で降ります。

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ハンド別基本戦略

 

さていよいよ本題のハンド別基本戦略です。

ハンドごとに書かれている評価に従って戦略を組み立てるとよいでしょう。

すでに詳しい戦略記事があるハンドは、リンクが貼ってあります。

 

スリーカード

ボード

手札

ハンド評価

モンスター

コメント

ボードの一番低いカードのスリーカードでもモンスターです。
何回でもレイズしましょう。

 

ツーペア

ボード

手札

ハンド評価

モンスター ~ ベリーストロング

コメント

上のようなボードで高い方のカード2枚のツーペアはモンスター、それ以外はベリーストロングです。

 

トップペアまたはオーバーペア

ボード

手札

ハンド評価

ベリーストロング ~ プア

コメント

ペアの数字、キッカーの数字などの諸条件により評価が異なります。
上のようなトップペアであれば、ベリーストロングです。

参照記事

更に詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

トップペア戦略
テキサスホールデムでボードのうちのランクが1番目のカードがヒットしたペアをトップペア、それよりも高いポケットペアをオーバーペアといいます。 トップペアは比較的ベットしやすいハンドですが、キッカー負けなどのリスクもはらんでいます。 とはいえ、...

 

セカンドペアまたはセカンドポケットペア

ボード

手札

ハンド評価

マージナル

コメント

セカンドペアはキッカー勝負になりにくいので、ほとんどの場合マージナルです。
セカンドポケットペアとは、上の例で言うと A と 9 の間に入るような2番目のポケットペア(KK ~ TT)です。

参照記事

更に詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

セカンドペア戦略
テキサスホールデムでボードのうちのランクが2番目のカードがヒットしたペアをセカンドペアといいます。 トップペアですと、比較的ベットがしやすいですが、セカンドペアになると、途端に難しい判断を迫られます。 こういったハンドを全て残ってはいけませ...

 

ボトムペアまたはサードポケットペアまたはボトムポケットペア

ボード

手札

 

ハンド評価

プア

コメント

ツーペアやスリーカードに発展しても負ける可能性が少しあるので、オッズは残り人数2人の時だけ考慮するのが無難でしょう。
サードポケットペアとは、上の例で言うと 9 と 4 の間に入るような3番目のポケットペア(88 ~ 55)、ボトムポケットペアは、一番下のポケットペア(上では 33 ~ 22)です。

 

モンスタードロー

ボード

手札

ハンド評価

モンスター ~ ストロング

コメント

フラッシュとストレート両方のドロー(リーチ)がかかっている形をモンスタードローといいます。
上のように両方のドローとも不安が無い場合はモンスター、片方に不安がある場合はベリーストロング、両方に不安がある場合はストロングです。

参照記事

更に詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

セミブラフ
セミブラフとは、恐らく現状ベストハンドではないが、あとから来るカードによっては、ベストハンドになりうる手札の時に行うベットやレイズのことです。 現状、役が無いことが多いので、ベットをためらいがちですが、思い切ったベットをすれば、相手が降りる...

 

フラッシュドロー

ボード

手札

ハンド評価

ベリーストロング ~ ストロング

コメント

フラッシュドロー(リーチ)は、手札が2枚絡んでいる時点でストロング以上が保障されています。
上のように数字が強い場合はベリーストロングです。

参照記事

更に詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

セミブラフ
セミブラフとは、恐らく現状ベストハンドではないが、あとから来るカードによっては、ベストハンドになりうる手札の時に行うベットやレイズのことです。 現状、役が無いことが多いので、ベットをためらいがちですが、思い切ったベットをすれば、相手が降りる...
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オープンエンドストレートドロー

ボード

 

手札 A (ベリーストロング)

手札 B (マージナル)

ハンド評価

ベリーストロング ~ マージナル

コメント

4連形になっており、上か下のカードを引けばストレートになるドロー(リーチ)をオープンエンドストレートドローといいます。
手札 A と同等の形のみがベリーストロングで、大半はストロング評価です。
手札 B のように下側2枚の場合は、ストレートができても負けている場合があるのでマージナル評価です。

参照記事

更に詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

セミブラフ
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ダブルガットショット(ダブルベリーバスター)

ボード

手札

ハンド評価

ストロング ~ マージナル

コメント

ガットショットが2つある形をダブルガットショット(ダブルベリーバスター)といいます。
上の例では、7○9TJ○K となっており、8 か Q が来ればストレートになります。
ここで扱っているような、偏りの少ないボードでは極端に弱い形にはならないため、ストロング ~ マージナルの間に収まっています。

 

ガットショット

ボード

 

手札

 

ハンド評価

マージナル ~ プア

コメント

完成する数字が1種類だけのストレートドロー(リーチ)をガットショットといいます。
評価に従って相手を降ろすベットをします。
コールはオッズに従って行います(詳しくは参照記事)。

参照記事

更に詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

ガットショットのオッズとアウツ
ポーカーを覚えたての時は、あと1枚でストレートが完成するガットショットがそこそこ良い形に見えがちです。 しかし、ガットショットで相手のベットを毎回コールしていると、勝ち越すことがかなり難しくなります。 そこで今回は、ガットショットのオッズと...

 

オーバーカード

ボード

手札

ハンド評価

マージナル ~ プア

コメント

評価に従って相手を降ろすベットをします。
上の例では、オーバーカード1枚に付き1.5アウツ、3FL(3枚フラッシュ)が1.5アウツの計4.5アウツなので、オッズ約9倍でコールできます。

参照記事

このハンドのベットはブラフの部類なので、こちらの記事を参照してください。

ブラフ
ブラフとは、嘘、はったりのことで、ポーカーにおいては、ベストではない手からベットやレイズすることを指します。 大きく賭けることのできるノーリミットルールにおいては、使用する機会も多く、花形の作戦だと思っている方も多いことでしょう。 しかし、...

 

ガットショット + オーバーカード

ボード

手札

ハンド評価

ストロング ~ マージナル

コメント

ガットショットとオーバーカードは、2つ合わさると強さが増します。
上の例が2ベットできるストロングのボーダーで、これより条件が悪い場合1ベットまでにしておいた方がよいでしょう。

 

価値の無いハンド

ボード

手札

ハンド評価

トラッシュ

コメント

このような価値の無いハンドでは、ベットされたら降りるだけです。
残り人数2人のときだけ、相手を降ろして勝つ目的でベットすることはあります。

参照記事

このハンドのベットはブラフの部類なので、こちらの記事を参照してください。

ブラフ
ブラフとは、嘘、はったりのことで、ポーカーにおいては、ベストではない手からベットやレイズすることを指します。 大きく賭けることのできるノーリミットルールにおいては、使用する機会も多く、花形の作戦だと思っている方も多いことでしょう。 しかし、...

 

まとめ

 

さまざまなハンド別にどうやったら利益が出るかを主点として基本戦略を述べてまいりました。

一番大切なことは、おおむね基本戦略を守ってプレイすることです。

つまり、強い手の時にベットして弱い手の時に降りる、これだけでも多くの相手に対しては利益が出るということなのです。

また今後、ハンドごとの詳しい戦略記事も追加していけたらと思っております。

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