ガットショットのオッズとアウツ

リミットホールデム戦略
スポンサーリンク

ポーカーを覚えたての時は、あと1枚でストレートが完成するガットショットがそこそこ良い形に見えがちです。

しかし、ガットショットで相手のベットを毎回コールしていると、勝ち越すことがかなり難しくなります。

そこで今回は、ガットショットのオッズとアウツについて掘り下げ、コールする基準を探っていきたいと思います。

ちなみにテキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了承ください。

 

オッズとアウツの基本

 

オッズとアウツについて全く知らない方は、前回の記事を参照してください。

ポーカーのオッズとアウツ
微妙なハンドでの判断を決めるうえで大事なのがオッズとアウツです。 今回は、オッズとアウツとは何なのか?を具体的な例から解説していきます。 ちなみにテキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了...

 

ガットショットのオッズとアウツ数

 

まずは、ガットショットのオッズとアウツ数を知るところから始めましょう。

一口にガットショットと言っても、絡む形などによってオッズとアウツ数が微妙に変わります。

微妙な違いを覚えておけば、降り残り判断で間違うことは少なくなるでしょう。

ここで取り上げた以外の形もありますが、とりあえずは主な形を見ていきます。

 

2枚絡み

ボード

 

手札

 

前回のブログでも触れました手札2枚絡みの形は、アウツが4枚でオッズは約10倍です。

 

2枚絡み+3FL

ボード

 

手札

 

先ほどと似た形ですが、今度は比較的強い 3FL (3枚フラッシュ)があります。

手札が2枚絡んだ 3FL は、約1.5アウツの価値があり、ガットショットの4アウツと合わせて約5.5アウツ、オッズは約7倍となります。

これくらいのオッズなら、時々コールできそうですね。

 

2枚絡み(ボード2FL)

ボード

 

手札

 

またまた同じような形ですが、今度はボードに 2FL (2枚フラッシュ)があります。

このようなボードの時は、ストレート系のアウツを少し割り引かなくてはいけません。

理由としては、以下のような展開がありうるからです。

ボード

 

自分の手札

 

相手の手札

ターンでストレートができて喜んでいたら、相手にはフラッシュが入っていて大怪我するような展開です。

残っている人数にもよりますが、この例ではクラブの8をアウツから除外しておいた方が無難でしょう。

というわけで、この形は約3アウツ、オッズは約14倍という試算です。

ただ、リミットルールのフロップにおいて、ポットが14倍も入ってるなんてことは滅多にありませんので、ざっくりベットされたら降りと覚えておいてもいいかもしれません。

 

1枚絡み

ボード

手札

今度は、少し形が変わって、ガットショットに手札が1枚しか絡んでいない場合です。

他所では、ガットショットのオッズは10倍と書いてあっても、それが2枚絡みなのか、1枚絡みなのか、触れらていないことが多く、判断を悩ませる要素の一つであります。

恐らく、ノーリミットルールを取り上げているところが圧倒的に多いため、このような細かい違いを考える必要性が低いのだと思います。

話を戻して、この形は以下のような手札を持たれていると、アウツの価値が一気に無くなります。

ボード

自分の手札

相手の手札 A (すでにストレート完成)

相手の手札 B (同じ待ちのガットショット)

手札 A を持たれていると、負けか引き分けしかありませんし、手札 B を持たれていた場合も、ストレート完成時に引き分け止まりです。

1枚絡みガットショットの時は、ボードに必ず 3ST (3枚ストレート)があるため、こう持たれていることもしばしばです。

ここまで条件が悪いと、相手の手札が見えない状況でこの待ちをアウツとは言えないため、この形はアウツもオッズも無し、相手からベットされたら降りと覚えておきましょう。

スポンサーリンク

 

オッズに合ってもコールできない場合

 

続いて、2枚絡みのガットショットを引いて、尚且つオッズに合っていてもコールできない場合があることを知っておきましょう。

これを知らずにコールしていると、収支が大幅マイナスになりやすいです。

以下、具体例を示して解説していきます。

 

具体例

残り人数:4人

ポット:16スモールベット

ボード

 

手札

スモールベットとは、プリフロップとフロップのベット単位です。
100ベットからであれば、16スモールベット=1600となります。
ちなみにターンとリバーのベット単位は2倍に上がるため、ビッグベットといいます。

上のような状況だとしたら、ガットショットがあり、ポットも十分なため、ベットが入ってもコールできそうな気がします。

A さん ベット(17)

自分 コール(18)

B さん レイズ(20)

C さん コール(22)

A さん リレイズ(24)

自分 どうする?

()内はポットの金額

ベットラウンドは、こんな感じで進んだとして、ここでどうしますか?

ポットが 24 で、コールに足す金額が 2 なので、10倍以上あってオッズ的には合ってます。

しかし、ここで考えないといけないのは、ストレートが大体勝てるハンドだとして、10倍だということです。

リミットルールでは、一気に賭け金を上げることはできないので、2回アップさせた A さんは、スリーカードやツーペアの可能性がありそうです。

このあと B さんがリリレイズ(4ベット)なら、A さんクラスの手が入っていると考えます。

スリーカードとツーペアは、1枚引くだけでフルハウスになる可能性があり、ストレートでは太刀打ちできなくなるかもしれません。

以上のことから、この例では降りが正解です。

 

具体的なコール基準

では、具体的なコール基準をどこに設ければいいのでしょうか?

上の例では、3ベットに降りていますが、たとえ2ベットでも降りだと考えます。

2ベットであれば、ストレートでも勝てそうなものですが、すでに賭け金を上げている人が2人いるわけで、コールしたあと更に上がる可能性が多々あります。

つまり、ガットショットは、オッズに合っていて、尚且つ、1ベットで収まりそうな時だけコールできるのです。

 

まとめ

 

固定額ずつしか上がらないリミットルールでも、ガットショットをコールできるのは、かなり限定された状況のみというのが分かっていただけたと思います。

相手からベットされたら、大概は、その時点で終わっている手なのです。

小さな利益を削り合うこのルールでは、こういったところで差が出てきますので、条件が合わない時は、しっかり降りましょう。

 

次回は、プリフロップ戦略について書いていきます。

コメント