ターンのスリーカードボード戦略(フロップはペアボード)

リミットホールデム戦略
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今回は、ターンのスリーカードボード戦略(フロップはペアボード)について解説していきたいと思います。

前回述べました通り、フロップのボードがペアなのかスリーカードなのかによって戦略が多少異なるため、記事を分けています。

ちなみに、テキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了承ください。

 

  1. 取り扱うボード
  2. 基本的な考え方
  3. ハンド別戦略
    1. フォーカード
    2. ポケットペアにボードキッカーがヒット(ボードスリーカードより上)
    3. ボードキッカーより上のポケットペア(AA~KK)
    4. ボードキッカーより上のポケットペア(QQ)プリフロップ条件良し
    5. ボードキッカーより上のポケットペア(QQ)プリフロップ条件悪し
    6. ボードキッカーより上のポケットペア(JJ~99)プリフロップ条件良し
    7. ボードキッカーより上のポケットペア(JJ~99)プリフロップ条件悪し
    8. ボードキッカーより上のポケットペア(88以下)プリフロップ条件良し
    9. ボードキッカーより上のポケットペア(88以下)プリフロップ条件悪し
    10. ボードキッカーがヒット(A)
    11. ボードキッカーがヒット(K~Q)プリフロップ条件良し
    12. ボードキッカーがヒット(K~Q)プリフロップ条件悪し
    13. ボードキッカーがヒット(J~9)プリフロップ条件良し
    14. ボードキッカーがヒット(J~9)プリフロップ条件悪し
    15. ボードキッカーがヒット(8以下)プリフロップ条件良し
    16. ボードキッカーがヒット(8以下)プリフロップ条件悪し
    17. ボードキッカーより下のポケットペア(プリフロップ条件良し)
    18. ボードキッカーより下のポケットペア(プリフロップ条件悪し)
    19. ボードキッカー(9 以下)よりオーバーカード(AK~AT または (AAAx)KQ~KT)
    20. ボードキッカー(T 以上)よりオーバーカード(AK~AJ または (AAAx)KQ~KT)
    21. AK~AJ または (AAAx)KQ~KT
    22. AT~A2 または (AAAx)K9~K2
    23. これらより価値の低いハンド
  4. まとめ

取り扱うボード

 

ボード A (扱う)

   

ボード B (扱わない)

 

今回の記事で扱うのは、ボード A のようなフロップではペアボードだった形です。

ボード B のようにスリーカードボードだった場合では、フロップの段階でのヒット率がボード A よりも低く、戦略が多少異なってきますので、ここでは取り扱いません。

この形については、前回の記事を参照してください。

ターンのスリーカードボード戦略(フロップもスリーカードボード)
今回は、ターンのスリーカードボード戦略(フロップもスリーカードボード)について解説していきたいと思います。 詳しい理由は記事の中で述べますが、フロップペアボードからターンでスリーカードボードに変わったものについては、戦略が多少異なるため、次...

 

基本的な考え方

 

ボード

   

自分の手札

 

相手の手札

フォーカードは、普通に4ベットまで打ち合います。

上のようなフルハウスを持っている相手が打ち合いに応じる可能性があり、A 持ちのコールも期待できるからです。

 

フルハウスで2ベット打つのは、相手の上位ハンドが否定できる場合だけにしましょう。

打ち合って勝ったとしても、結局、引き分け勝ちなんてことがよくあります。

また、フロップで2ベット以上の打ち合いがあった場合、上のようなフォーカードが相手の方に入っているなんてこともあり得るので気を付けましょう。

 

ノーヒットの A 持ちも条件が良ければ、まだ戦えます。

特に残り人数が少ない場合でレイズ率の高い相手のベットには、確認のコールをしておいた方がいいでしょう。

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ハンド別戦略

 

ハンド別戦略を具体的に解説していきます。

 

フォーカード

勝率100%に近いですが、スロープレイはせず、普通にベットします。

フロップでコールしてきた相手には、フルハウスか A が入っている可能性が高く、コールしてくれる率も高いからです。

ベット基準

何回でもレイズして構いません。

4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!

コール&フォールド基準

絶対に降りません

 

ポケットペアにボードキッカーがヒット(ボードスリーカードより上)

ボード

   

手札

 

具体的には、上のような形のフルハウスです。

自分よりも上のポケットペアや K 1枚持ちにも勝っているため、優位性が高いです。

ベット基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら2ベットまでレイズします。

フロップで2ベット主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら絶対に降りません

それ以外は、追加する金額が2ベット分までならコールします。

 

ボードキッカーより上のポケットペア(AA~KK)

ボード

  

手札

具体的には、上のような形のフルハウスです。

ボードキッカーがヒットしたフルハウスに勝っているのが特長です。

ベット基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら2ベットまでレイズします。

フロップで2ベット主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら絶対に降りません

フロップで相手からの3ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

ボードキッカーより上のポケットペア(QQ)プリフロップ条件良し

プリフロップで大きなベットが入っておらず、上のポケットペアが無さそうな場合です。

ベット基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら2ベットまでレイズします。

フロップで2ベット主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら絶対に降りません

フロップで相手からの3ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

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ボードキッカーより上のポケットペア(QQ)プリフロップ条件悪し

プリフロップで大きなベットが入っており、上のポケットペアがいるかもしれない場合です。

ベット基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの2ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの2ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

ボードキッカーより上のポケットペア(JJ~99)プリフロップ条件良し

ベット基準

フロップでベット無しか2ベット以下主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの2ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの2ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

ボードキッカーより上のポケットペア(JJ~99)プリフロップ条件悪し

ベット基準

残り3人以下かつフロップでベット無しかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの2ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの2ベットがある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、1ベットまでコールします。

 

ボードキッカーより上のポケットペア(88以下)プリフロップ条件良し

ベット基準

フロップでベット無しか2ベット以下主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの1ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの1~2ベットがある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、1ベットまでコールします。

 

ボードキッカーより上のポケットペア(88以下)プリフロップ条件悪し

ベット基準

ベットしません。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの1ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの1ベットがある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

残り2人ならフロップで相手からの2ベット以上がある場合でも、1ベットまでコールします。

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ボードキッカーがヒット(A)

ボード

   

手札

普通にボードキッカーがヒットしたフルハウスです。

ベット基準

フロップでベット無しか2ベット以下主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの3ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

ボードキッカーがヒット(K~Q)プリフロップ条件良し

ボード

  

手札 A

手札 B

ボードスリーカードより低いヒットであれば、手札 A のようなポケットペアがヒットした場合もここに含めるものとします。

多少差はありますが、手札 B と区別するほどではないと思います。

ベット基準

フロップでベット無しか2ベット以下主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの3ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

ボードキッカーがヒット(K~Q)プリフロップ条件悪し

ベット基準

フロップでベット無しか1ベット主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの2ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの2ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

 

ボードキッカーがヒット(J~9)プリフロップ条件良し

ベット基準

フロップでベット無しか2ベット以下主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの2ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの2ベット以上がある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

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ボードキッカーがヒット(J~9)プリフロップ条件悪し

ベット基準

残り3人以下かつフロップでベット無しかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの2ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの2ベットがある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、1ベットまでコールします。

 

ボードキッカーがヒット(8以下)プリフロップ条件良し

ベット基準

フロップでベット無しか2ベット以下主導権有りなら1ベットします。

フロップで相手1ベット主導権無しならば、主導権者のチェックを待ってから1ベットします。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの1ベット以上が無い場合、追加する金額が2ベット分までならコールします。

フロップで相手からの1~2ベットがある場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

フロップで相手からの3ベット以上がある場合、1ベットまでコールします。

 

ボードキッカーがヒット(8以下)プリフロップ条件悪し

ベット基準

ベットしません。

コール&フォールド基準

フロップで相手からの2ベット以上が無い場合、追加する金額が1ベット分までならコールします。

残り2人ならフロップで相手からの2ベット以上がある場合でも、1ベットまでコールします。

 

ボードキッカーより下のポケットペア(プリフロップ条件良し)

ボード

 

手札

上のようなボードキッカーより低いポケットペアによるフルハウスです。

ベット基準

残り3人以上かつフロップでベット無しかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り2人かつフロップでベット無しか1ベット主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

自分がベットした場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。

残り4人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。

残り3人ならフロップで相手からの2ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

 

ボードキッカーより下のポケットペア(プリフロップ条件悪し)

ベット基準

ベットしません。

コール&フォールド基準

残り4人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。

残り3人ならフロップで相手からの2ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

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ボードキッカー(9 以下)よりオーバーカード(AK~AT または (AAAx)KQ~KT)

ボード

手札

上のようなボードキッカー 9 以下で、ヒットはしていないものの、特定のオーバーカード2枚を持っている形です。

プリフロップで大きなベットが入って、相手の高いポケットペア持ちが明白な場合は、ここに含みません。

ベット基準

残り3人かつフロップでベット無しかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

残り2人かつフロップでベット無しか1ベット主導権有りなら1ベットします。

コール&フォールド基準

自分がベットした場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。

残り4人以上ならフロップでベット無しか相手から1ベット以下かつポットオッズ5倍以上の場合、1ベットまでコールします。

残り3人ならフロップで相手からの2ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

 

ボードキッカー(T 以上)よりオーバーカード(AK~AJ または (AAAx)KQ~KT)

ボード

 

手札

上のようなボードキッカー T(10) 以上で、ヒットはしていないものの、特定のオーバーカード2枚を持っている形です。

プリフロップで大きなベットが入って、相手の高いポケットペア持ちが明白な場合は、ここに含みません。

ベット基準

残り3人以下かつフロップでベット無しかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準

自分がベットした場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。

残り4人以上ならフロップでベット無しか相手から1ベット以下かつポットオッズ5倍以上の場合、1ベットまでコールします。

残り3人ならフロップで相手からの2ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

 

AK~AJ または (AAAx)KQ~KT

この条件の手札かつプリフロップ条件良しの場合です。

ベット基準

残り3人以下かつフロップでベット無しかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。

コール&フォールド基準

自分がベットした場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。

残り4人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。

残り3人ならフロップでベット無しか1ベット主導権有りの場合、1ベットまでコールします。

残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

 

AT~A2 または (AAAx)K9~K2

この条件の手札かつプリフロップ条件良しの場合です。

ベット基準

ベットしません。

コール&フォールド基準

残り4人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。

残り3人ならフロップでベット無しか1ベット主導権有りの場合、1ベットまでコールします。

残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。

 

これらより価値の低いハンド

ベット基準

ベットしません。

コール&フォールド基準

ベットされた時点で降ります。

 

まとめ

 

頻出するボードではありませんが、

  1. フォーカードはベットする
  2. フロップで2ベット以上なら誰かにフォーカードがあり得る
  3. フルハウスで2ベットするのは上位ハンドが否定できる時
  4. A 持ちは条件が良ければまだ戦える

以上4点を覚えていれば、感覚とのずれが生じるハンドは少ないと思います。

 

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