今回は、ターンの 4SF(1 gap)ボード戦略について解説していきたいと思います。
ただし、テキサスホールデム・リミットルールでの解説ですので、他ルールでは、全てを活用できないことをご了承ください。
前回に引き続き、出現頻度が低いボードですが、「こんな時どうすればいいのかな?」と思った時の辞書的なものとして使っていただければ幸いです。
取り扱うボード
ボード
ボード
今回の記事で扱うのは、上のようなターンでボードにロイヤルフラッシュまたはストレートフラッシュのガットショットができた形です。
基本的な考え方
ボード
手札
ロイヤルフラッシュとストレートフラッシュ(ミドルロー以上)は、しっかり4ベットまで打ち合います。
上位ハンドを疑われていても、それなりのフラッシュを持っている相手なら、コールくらいはしてくれるからです。
ボードが低い場合は、ストレートフラッシュそのものが盲点になりやすいので、更にベット有利でしょう。
ボード
手札
ナッツフラッシュは、実質1ランクダウンです。
ルースプレイヤーが多い卓では、ストレートフラッシュを拾われやすいので、普段より注意しましょう。
ボード
手札
ストレート以下のハンドでも確認のコールをする場合があります。
しかし、フラッシュ以上でないとベットしてこない相手や、手の良さが態度に出ている相手には、逆転の見込みが無いなら降りた方がよいでしょう。
ハンド別戦略
ハンド別戦略を具体的に解説していきます。
ロイヤルフラッシュ
ベット基準
何回でもレイズして構いません。
4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
ストレートフラッシュ(ミドルロー以上)
ボード
手札
1枚では、上位ハンドを作られないストレートフラッシュです。
上の例では、クラブ AK を持たれていると負けてますが、2枚で上位ハンドを作られるのは構いません。
ベット基準
何回でもレイズして構いません。
4ベット(キャップ、最高ベット)まで突き進みましょう!
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
ストレートフラッシュ(ボトムエンド)
ボード
手札
先ほどとは違い、1枚で上位ハンドを作られてしまうストレートフラッシュです。
上の例では、クラブ K を持たれていると負けています。
ベット基準
フロップでベット無しか主導権有りなら基本的には1ベットですが、残り2人かつベット無しの場合は2ベットまでレイズします。
主導権が無い場合は、フロップベッター&レイザーのチェックを待ってから1ベットします。
ただし、フロップで相手1ベット主導権無しかつ主導権者のベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
フラッシュ(ランク14)
ボード
手札
ランク14は、ナッツフラッシュのことです。
ただし、ナッツフラッシュでもストレートフラッシュになるカード1枚には負けているので注意が必要です。
ベット基準
フロップでベット無しか主導権有りなら基本的には1ベットですが、残り2人かつベット無しの場合は2ベットまでレイズします。
主導権が無い場合は、フロップベッター&レイザーのチェックを待ってから1ベットします。
ただし、フロップで相手1ベット主導権無しかつ主導権者のベット順が最後で1ベット打ってきた場合は、2ベットレイズ打ち返します。
コール&フォールド基準
絶対に降りません。
フラッシュ(ランク13)
ランク13は、セカンドナッツフラッシュです。
先ほどと同じく、ストレートフラッシュになるカードが1枚あるため、ランク13は実質3番目のハンドであることに注意が必要です。
ベット基準
フロップでベット無しか1ベット主導権有りかつ相手の未チェック1人以下なら1ベットします。
コール&フォールド基準
追加する金額が1ベット分までならコールします。
フラッシュ(ランク12~11)
ベット基準
残り2人かつフロップでベット無しか1ベット主導権有りなら1ベットします。
コール&フォールド基準
自分がベットした場合は、追加する金額が1ベット分までならコールします。
それ以外は1ベットまでコールします。
フラッシュ(ランク10以下)
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
残り4人以上ならフロップで相手からの2ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
残り3人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
残り2人なら1ベットまでコールします。
ストレート(2枚絡み、ミドルロー以上)
ボード
手札
2枚絡みかつ1枚で上位ストレートを作られないストレートです。
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
残り4人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。
残り3人ならフロップでベット無しか1ベット主導権有りの場合、1ベットまでコールします。
残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
ストレート(A ハイ)
ボード
手札
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
残り4人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。
残り3人ならフロップでベット無しか1ベット主導権有りの場合、1ベットまでコールします。
残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
ストレート(1枚絡み)
ボード
手札
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
残り3人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。
残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
ストレート(2枚絡み、トラッシュ)
ボード
手札
1枚で上位ストレート(上の例では J)を作られてしまうストレートです。
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
残り3人ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。
残り2人ならフロップで相手からの2ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
スリーカード
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
1ベットまでコールします。
ツーペア
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
残り3人以上ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。
残り2人ならフロップで相手からの3ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
オーバーペアまたはトップペア~サードペア
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
残り3人ならフロップでベット無しの場合、1ベットまでコールします。
残り2人ならフロップで相手からの2ベット以上が無い場合、1ベットまでコールします。
これらより価値の低いハンド
ベット基準
ベットしません。
コール&フォールド基準
ベットされた時点で降ります。
まとめ
4SF(0 gap)ボードとの違いは、フラッシュの実質ランクダウンが2つから1つになったことです。
タイトな卓でストレートフラッシュのカードが低い時であれば、更にランクダウンを軽く見ても良いでしょう。
- ロイヤルフラッシュとストレートフラッシュ(ミドルロー以上)は4ベットまで打ち合う
- ナッツフラッシュは実質1ランクダウン
- フラッシュ以上と分かるなら逆転の無いハンドは降りる
以上3点を覚えていれば、相手の上位ハンドに大量ベットを打ち込む確率が下がるでしょう。
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